[県別一覧へ]

秋葉山本宮秋葉神社
(あきはさんほんぐうあきはじんじゃ)
静岡県浜松市天竜区春野町領家
 火防せの神として名高い秋葉神社の総本社である。現在では火之迦具土を主祭神とする秋葉神社上社が秋葉山山頂付近にあって尊崇を集めているが、明治の神仏分離より前は山頂には秋葉寺もあり、神仏習合の霊域であった。また主祭神も「秋葉三尺坊大権現」であった。
 この秋葉大権現である三尺坊は実在の人物とされており、宝亀9年(778年)に信濃にて母親が観音菩薩に念じて生まれ、越後の栃尾にある蔵王権現の三尺坊で修行を重ね、ついには迦楼羅天を感得して飛行神通自在となって秋葉山へ飛来したといわれている。その姿は飯綱権現(頭は迦楼羅天、身体や持ち物は不動明王、そして白狐に乗っている)と同じであり、天狗として祀られている。また観音菩薩の化身であるともされる。
 秋葉信仰が盛んとなったのは、貞享2年(1685年)に始まった「秋葉祭り」が発端であったとされる。一種の流行り神であり、秋葉の神輿を村送りの形式で巡航させるのが流行となった。その頃から火防せの神として東海地方を中心に信仰を集め、江戸などでも秋葉講と呼ばれる講を設けて秋葉山へ詣でることが大流行したのである。
 明治の神仏分離政策によって、秋葉神社と秋葉寺は切り離され、神仏習合の象徴であった秋葉大権現は主祭神の地位から下ろされた。また秋葉寺は無住のために廃寺(後に再建、ただし秋葉大権現ゆかりのものは本山である可睡斎に移されている)となり、大きく様変わりした。
 現在、秋葉山本宮秋葉神社は、山頂にある上社と、山の南東側麓にある下社の2社によって成り立っている。
<用語解説>
火之迦具土
伊弉諾尊と伊弉冉尊の神産みで誕生した、記紀神話における火の神。伊弉冉尊の陰部を焼いて瀕死の重傷を負わせたために、伊弉諾尊によって首を刎ねられたとされる。
<関連伝承地>

秋葉神社上社

秋葉神社下社


より大きな地図で 静岡伝承地マップ を表示

[HOME]