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波切神社
(なきりじんじゃ)
三重県志摩市大王町波切
 岬の先にあり、大王の産土神である韋夜権現(いやごんげん)などを祭神としている。台風の影響を考慮して現在はコンクリート造りの社殿あるが、その起源はかなり古いものとされている。この神社の最も有名なものが「わらじ祭り」と呼ばれる、わらじ曳き神事である。
 この神事には、ダンダラ法師(ダイダラボッチ)にまつわる伝説が残されている。
 大王崎の沖にある大王島に、ダンダラ法師という一つ目・片足の巨人が住み着いた。そして時々大王崎にやってきては、悪事の限りを尽くした。困った村人は、産土神である韋夜権現に祈願した。ある時、ダンダラ法師が大王崎に現れると、浜辺で大きなむしろを編んでいる者がいる。不思議に思ってダンダラ法師が尋ねると、村にいる巨人のぞうりを編んでいるとの答え。さらに浜辺を行くと、大きな竹籠(魚を入れる巨大な魚籠)が置いてある。また尋ねると、それは村にいる巨人の煙草入れと答える。さらに浜には大きな布のようなもの(魚を捕る網)が干してある。これも尋ねると、村にいる巨人の褌だと言われる。ダンダラ法師はここにきて、この村にいるという巨人の大きさに恐れをなした。自分より遥かに大きい巨人がいるところで悪事を働けば、とんでもないことになると。ダンダラ法師は、その足で大王崎から逃げ出したという。
 大王崎では、今後もダンダラ法師が舞い戻らないように、巨大なぞうりを編んで、それを海に流す習慣が続いた。これが波切神社のわらじ曳き神事の始まりと言われている。
<用語解説>
<関連伝承地>

波切神社

わらじ祭案内板

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