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猫神社
(ねこじんじゃ)
高知県須崎市多ノ郷
 須崎湾の東海岸に面した、箕越という集落にある小さな社である。鳥居と祠だけという簡素な造りであり、しかもこれらはこの神社を管理する集落の人々によって造られているようである。
 この珍しい名前の神社には、次のような猫にまつわる伝説が残されている。
 江戸時代の中頃のこと。名野川村(現在の仁淀川町名野川)の寺に一匹の赤毛の大猫が住み着いていた。この猫が大層ないたずら好きで、夜な夜な和尚の袈裟を持ち去り、それを着て僧に化けると踊っていたという。しかしそれがばれてしまい、和尚に追い出されてしまった。結局、この大猫は最後にこの須崎の箕越にやって来て、そこを安住の地としたのである。
 その後、和尚の夢枕に大猫が現れ、世話になったお礼に寺のために役立つことをしようと告げた。しばらくすると、佐川領主の深尾氏の家に不幸があり、出棺の折に棺が動かせなくなるという騒動が起こった。そこで和尚が祈祷すると軽々と動き出したため、大いに面目を施すことになったという。
 猫神社のご利益は、諸病平癒。特に婦人病や脳病、さらには喘息にも効験があるとされる。そして近年、祈願成就を果たすと招き猫を祠に納める風習が始まり、さらに、先に納められた招き猫をいただいて帰るようになったという。そのため祠には数多くの招き猫の像が所狭しと置かれていた時期があったらしい(現在は招き猫の像をほとんど見ることはない)。
<用語解説>
<関連伝承地>

猫神社

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