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桃太郎神社
(ももたろうじんじゃ)
愛知県犬山市栗栖
 桃太郎伝説といえば岡山が最も有名であるが、その他にもいくつか桃太郎が存在したという伝説を持つ地域がある。犬山もその中の1つであり、そのシンボルとして桃太郎神社がある。
 桃太郎神社が現在の地に遷ってきたのが昭和5年(1930年)。創建はそれを遡ること数百年と言われており、それなりに古い神社である。しかし現在の神社は、奇抜すぎるオブジェに囲まれて独特の雰囲気を醸し出している。また珍品と言うべき鬼関連の宝物が展示される宝物館もある(入場料200円)。言うなれば、ある種のテーマパークにも似た雰囲気である。
 祭神は大神実命。桃太郎はその化身であるとされる。現在社殿がある場所に、昔、お爺さんとお婆さんが住んでおり、ある時お婆さんが横を流れる川(木曽川)で桃を拾い、桃太郎を授かる。大きくなった桃太郎は、ある時、鬼ヶ島(岐阜県可児市にある)の鬼の乱暴狼藉を聞き、退治することを決意。お供に犬(犬山出身)、猿(猿洞出身)、雉(雉ヶ棚出身)を引き連れて、鬼ヶ島へ向かった。途中で鬼との遭遇戦があり(現・取組)、さらに鬼ヶ島へ船で渡り(現・今渡)、散々鬼を打ちのめして凱旋する。凱旋の途中では酒を振る舞われ(現・酒倉)、村人から祝いを受けたり(現・坂祝)する。そして鬼の差し出した宝物を積んで戦勝を報告した(現・宝積寺)という。
 その後、お爺さんとお婆さんが亡くなると、桃太郎は不意に山に入って姿を消す。その山は次第に桃の形に似てきたので桃山と呼ばれるようになり、村人は桃太郎を祀る神社を麓に造ったとされる。
 少々こじつけめいているが、近隣の地名を組み合わせることで桃太郎伝説を作り上げており、まんざら全く根拠のない話ではないという印象である。現在、桃太郎神社は子供の成長を願う神社として崇敬を集めている。
<用語解説>
桃太郎神社のオブジェ
作者は浅野祥雲(1891-1978)。浅野はコンクリート使った人物像作家であり、出身地の岐阜周辺で多くの作品を残している。桃太郎神社のオブジェはその代表作であり、他にも関ヶ原ウオーランド・五色園の群像オブジェが有名である。

大神実命(おおかむづみのみこと)
伊弉諾尊が黄泉の国で鬼に追われた時、桃の実を投げつけて難を逃れた。そこで伊弉諾尊は、この桃にオオカムヅミの神名を与えたとされる。桃は古来より仙木であり、魔除けにも使われる木であった。その由来によって、桃を神格化したものである。
<関連伝承地>

桃太郎神社入り口

桃型鳥居と社殿

桃太郎神社のオブジェ


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